2017年1月5日木曜日

[Word]差し込み印刷機能で修了証を作ろう

事務仕事やレポート・論文作成などに欠かせないOfficeソフトのWord。Wordにある「差し込み印刷」という機能は、レポート作成程度だと使う機会がないため、知らない人が意外と多いようです。

先日、この機能を大学で働く同僚に教えてみたところ、いたく感動していました。今回はそれほど便利な「差し込み印刷」機能について紹介します。

「差し込み印刷」機能とは

「差し込み印刷」という言葉からは、機能がなかなか想像できないと思います。この機能は、簡単に言うと「ひな形の文書に、リストの情報を”差し込んで”いく機能」です。

分かりやすいのは、宛名印刷です。住所、部署名、肩書き、氏名…などの情報が書かれた宛先リストがあれば、そこから宛名シールやハガキのひな形へ情報を流し込んでくれます。ひな形が1つあれば事足りるため、わざわざ1つ1つファイルを作成したり、データから手動でコピペする必要はありません。

これを大学事務で使うとすれば、次の場面が考えられます。

通知文書の作成

大学事務は、嫌になる程、何でも書類を作成します。おそらく官公庁や一部の大企業も同様でしょう。原義書、委嘱状、承諾書、等々。内容は同じで、上部の宛名だけ変える、といったパターンの時に、差し込み印刷機能は活躍します。

ネームプレートの作成

シンポジウムなどを開催する際、参加者の名札や席札を作る場合があるでしょう。その時にも使えます。参加者が多い時は、1つ1つ手打ちで作るのは面倒ですよね。そうした大規模なイベントの時には、どのみち参加者リストくらい作っているはずですから、それを元にひな形に流し込んで 作成ができます。

修了証の作成

大学では様々な教育プログラム、学術会議などがあり、参加者に修了証や参加証(Certificate)を手渡すことが多いです。賞状のような厚紙にプリントして渡します。その時にも、氏名のリストとひな形があれば、簡単に全員分を印刷できます。

使い方

それでは実際に差し込み印刷機能を使ってみましょう。
今回は、「修了証」を作ってみます。氏名の部分が、リストから「差し込む」部分です。

ひな形を準備する

Word2016では、新規作成の際にテンプレートを検索できます。「修了証」と検索すると、このファイルを使うことができます。もしくは、こちらからダウンロードしてください。


リストを準備する

氏名と大学名のリストを作成します。 Excelファイルで1列作成し、一行めに「表彰者氏名」と入力してください。 そして、1行ずつ名前を入力していきます。

差し込み印刷ウィザードを開始

メニューに「差し込み印刷」のタブがあるはずです。そこから「差し込み印刷の開始」>「差し込み印刷ウィザード」を選択しましょう。 「差し込み印刷」タブがない場合は、「ツール」メニューの中を探しましょう(Mac版Word2011はこれです)。


画面右側に「差し込み印刷ウィザード」が表示されるので、あとはこの指示にしたがっていきます。

文書の種類を選択

最初のウィザードでは、「レター」を選択して「次へ」。

ひな形の選択

まずはひな形の選択をします。「現在の文書を使用」を選択し「次へ」。

宛先の選択

文書に「差し込む」リストを選択します。ここでは「既存のリストを使用」にチェックし、その下「参照」をクリックしてください。ファイル選択の画面が出てくるので、先ほど作成したExcelファイルを開きます。

Excelファイルを開くと「テーブルの選択」というポップアップが表示されます。リストを記載したシートを選択して「OK」を押します。


続いてこのポップアップが表示されます。「このリストを流し込みますよ」という確認です。いろんな設定は一旦気にせずに「OK」を押しましょう。

これでリストの設定ができました。「次へ」を押しましょう。

レターの作成

ここで、文書のどこに氏名を流し込むか、設定します。氏名を差し込みたい[表彰者名]の文字を消して、カーソルを合わせましょう。

こんな感じです。カーソルを置けたら「差し込みフィールドの挿入」をクリックします。


こんなポップが出てきます。「表彰者名」を選択して「挿入」を押します。

すると <<表彰者名>>という文字列が挿入されます。ちなみに氏名以外(大学名、氏名の英語表記、役職、等々)をリストに設定した場合、複数の項目をいろいろな場所に挿入することができます。設定できたら「次へ」を押します。


レターのプレビュー表示

レターの1行目に設定した名前が表示されました。右上の ▶︎を押すと、リストの次の情報へ移ります。これであとは印刷するなり、保存するなりできます。

まとめ

普通の文書作成とは手順が違い複雑に感じますが、一度やってみるとその便利さに納得するはずです。同じフォーマットで大量の書類を作成するときに、ぜひこの機能を思い出して使ってみましょう。

2 コメント

すごく分かりやすく書いてくださいました。一度で出来ました‼️

お役に立てたようでよかったです!


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